講習会の記録 20141112「道路事業で知るべき猛禽類への配慮(冬期編)」

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「道路事業で知るべき猛禽類への配慮(冬期編)」

講師:国土交通省 北海道開発局 室蘭開発建設部 浦河道路事務所 副所長 佐々木 清彦(ささき きよひこ)


 それでは、用意したスライドにもとづいてお話させていただきます。
工事現場で知っておくべき配慮事項ということで、スライドを見ていただいたあとに、何点かお話させていただこうと思います。
今日は、皆さん普段の工事で安全対策忙しいなか協力いただきましてありがとうございます。ほんのすこしですけども、忙しさから解放されて鳥の話を聞いてみて下さい。
 これから説明しますオオワシ、オジロワシですが海岸線や河川で魚を主に食べている大きな鳥です。みなさんも一度どこかでみたことがあると思いますが私共は海鷲(タカ科の魚を主食としているワシ類の総称)と呼んでおります。
 秋の深まる10月の中旬くらいから極東ロシアのほうからどんどん越冬のために北海道のほうへ渡ってきます。さらに南下するものは本州のほうまでいくものもいるんですが、大概は北海道に留まってるものが多いです。今日お話しする内容としてはオオワシ、オジロワシの生息分布、生態、特徴そして北海道での繁殖の状態それと北海道において越冬期にどんなものを食べているか、そして帰るときにどういうふうな渡りをしていくのか、海鷲を取り巻く今現在の状況をお話したあとに実際に私たち建設業界に携わるものがどういうふうに配慮すればいいのかというような観点でお話ししようと思ってます。

 では、さっそく生息分布になります。 上の図面がオオワシ下がオジロワシを表現しております。日本がありましてそこに北海道があります。オオワシというのはこの北海道に近い例えばアムール川流域、サハリン極東 クリアーク、そしてカムチャツカという本当に限られた所にしか生息しておりません。
 その生息している数についても、つがい数でいいますと約2200くらいのつがい数しかここで生息していないということが各研究者の報告で受けております。一方こちらオジロワシのほうなんですが、ちょっと小さいですがここが日本です、それに対してヨーロッパからかなり広いエリアで生息が確認されてます。広いことは広いのですが、その広いなかで本当に局所的にポツンポツンポツンとこう生息しているというような状況で、 世界中この色塗りをされている中でもだいたいつがい数でいったら5000~7000くらいしかつがい数がいません。そういう事を考えるとオオワシのつがい数が2000くらいオジロワシが5000~7000くらいと考えるとオオワシよりもオジロワシのほうが3倍ほど絶対数が多いのかと考えられます。



 つづいて個々の鳥についてお話致します。

 まずオオワシなんですが、非常に大きな鳥が飛んでます。雄と雌でいけば、雄より雌のほうが大きいんです。これはオオワシに限らず猛禽類全般に言えることなんですが、なぜかカカア殿下です。雄が体長だいたい、その前に体長と翼開長という表現を挙げてますが、体長というのは鳥を完全に寝そべったような形にしたときに、嘴の先端から尾羽の先端までの長さを体長と呼びます。それに対して、翼開長というのは、右と左の翼を大きく広げたときの先端から先端までのことを翼開長と呼んでおります。で、雄はだいたいオオワシで言いますと体長が90cmくらいそして翼開長が2m20cmくらい、畳1枚よりも大きいくらいのものが空を飛んでいるって思って下さい。雌は一回り大きくて体長が1mそして翼開長2m40cmくらいになります。体重も5kgくらいのものから大きい雌になると10kgくらいちょうどお米の袋1つ分くらい、そのくらい重たいもの飛んでいると思っていただければなと思います。
 春から秋に関しては、サハリンの北部やオホーツク沿岸にいて過ごしております。そしてそこで繁殖行動を行っております。産卵はだいたい4月の下旬くらいから始まるのですが巣立ちは8月頃。卵は2個産むことが多いようです。寿命については、運が良ければ本当に何十年も生きるというものです。過去に動物園で飼育されていたもので46年くらい生きたものがいます。大人になるのもやはりそれだけ長生きなものですから時間がかかります、だいたい6~7年かけてやっと大人になるということです。そのときに、徐々に色が変わるのがここにあるのですが、生まれて1~2年目の時っていうのは大人と比べますと全体的に黒くてこの白い肩の部分も白いのがあまり白くないそのような状態です。それで徐々に3年目になって白くなって、大人になると肩の部分と尾羽の部分が本当にきれいな白になっていくということで、だいたいの目安がつけれると思います。
 これは飛んでる状態なんですが、オオワシの特徴としては、体の色なんですけれども、ほぼ黒褐色、黒っぽい感じで見られます。それと翼の部分なんですが、このあと同じような写真をオジロワシのほうでも見せますけど、覚えといて欲しいのですが、すごく幅広くて後ろ側の後縁の部分が丸みがあるっていうのが特徴です。それと大人になりましたらこの前縁の部分が白っぽくなっている、そしてこの尾羽の部分なんですがクサビ型になっているのが非常に特徴だと思います。嘴なんですが、ものすごく大きい嘴、黄色くてゴロンとした厚みのある嘴、これが特徴です。そして猛禽類でもいろんなのがいるんですが、オオワシとオジロワシに限っていえば、この目の部分を見ていただいたときに、黒目でその周りの虹彩が黄色いというのが特徴にあります。食べるものとしては、やはり魚が主な食べ物になります。飛んでる鳥を捕まえたりだとか、巣にいるのやつを鷲掴みにして取ってゆくことで他の生き物を食べるのが主に食料となっています。あとは、動物の死んだやつだとか、海岸線に打ち寄せられたようなものの動物の死骸を食べたりというようなことがあります。飛んでる最中なのですが非常に大きい羽根がものすごく広いってことを感じるかと思います。



 次にオジロワシです。
 オジロワシは、オオワシよりちょっと一回り小さい大きさです。ここに載せている値というのは北海道で繁殖しているものを参考にしているのと、オジロワシというのは北海道が繁殖地の南限であるといわれています。雄なんですが、雄の体長は約80cmくらい翼開長が2mくらい。それに対して、雌が90cm~95cmくらい翼開長が2m20cmくらいあります体重については、雄の小さ目のやつが3kgくらい雌の大きいものになると7kgとなります。道内でみられるオジロワシについては通常つがいになりましたら1年中仲良く一緒に寄り添ってるのが見られます。やはり、人間も鳥も同じなんですが一度ペアになって仲良くずっといくものもいれば、個性的に合わなくて1年目はつがいでしたが、2年目別々になってる場合も見受けられるようです。
 寿命については、何十年も生きるといわれてます。大人になるにはオオワシと同じように6~7年かかるといわれてます。ロシアの極東のほうで生息しているものが春から秋サハリン北部とかオホーツク海沿岸で過ごして繁殖するのが大半になります。産卵は4月下旬頃行われます。巣立ちは8月です。卵は2個産むのが多いです。そして極東のほうが寒くなり氷がはり魚が取れなくなると北海道のほうへ南下してくるというような生活をしています。
 オオワシもオジロワシもそうなんですが、環境省のレッドデータブックによりますと・・・・絶滅危惧Ⅱ類ということで非常に数が少ないということがここでもわかると思います。貴重な存在になってます。それと国の天然記念物でもあるということです。
 これは、オジロワシの飛んでる状況なんですが、先ほどオオワシを見たときにこの後ろ側の後縁部分が丸みがあったと思いますが、オジロワシの場合はこのように長方形に飛んでるような羽の形をしてるのがわかると思います。飛んでるのをぱっと双眼鏡で見るとですね、どちらか羽が大きく開いたときはわかるような気がします。
 色なんですが、体色としては全般的に茶系が多いです。茶褐色の鳥です。翼の形については先ほどのとおり長方形の形をしてます。特徴としてもう一つあるのですが、尾羽の部分のクサビ型なんですがオオワシは典型的なクサビの形ですが、オジロワシのほうはクサビ型はクサビ型なんですが、扇型にちょっと近いクサビ型をしているのが、飛んで羽が開いてるときに感じ取れると思います。側面から飛んでる部分ですが、大人になった場合あきらかに尾羽だけが白い。顔の部分ですが、嘴の色がオオワシほどに近い黄色ではなく、単に黄色です。目についても黄色の虹彩、まんなかの瞳孔部分は真っ黒ということが特徴となってます。
 食料としているものですが、こちらもやはり魚が主となっています。それと水鳥を捕まえたりなんかしています。あとは、小さい生き物から中型の哺乳類、動物の死骸、この後説明しますが鹿の死骸が問題となってます。
 これは道内で繁殖しているオジロワシについてなんですが、北海道網走、私網走にいたものですから網走での観察例を例にとってみますと12月くらいからすでに繁殖行動に入ってます。そして1月、2月くらいまで繁殖行動、卵を産むのが3月ぐらい、抱卵の時期が4月ぐらいになってます。そして卵が孵ったあと巣内の育雛というのですが、雛を育てるのが5月6月くらいとなってます。それで巣立った後、巣から出て飛びながら親にえさの取り方など教えてもらい、だいたい1年で独り立ちすることが多いです。
 巣の話をしますと、体がおおきいので大きな木でないと巣を作れない。巨木で、しかも斜面の上部に立ってるような木を利用してます。斜面の上部というのは人も寄ってこれないほかの動物たちも寄ってこれないような所からエサを見たり自分の巣が安全かどうか常に見てるという状況です。例えばその巣から下に見える海で魚いたなと思ったらそこからすぐに取りに行くだとか、河川であれば泳いでる魚見たら飛んでくだとか、エサ取り専用の木もあるのですが、巣もそういう利用をすることもあります。

 ▼海鷲止まり木
 

 興味深いのは、この部分なのですが、せっかく大きくなったとしてもだいたい巣立ってから大人になるのは10%くらいしかいないのが現状のようです。
 これが実際の巣なんですが、ちょっと大きくなった幼鳥がここにいるんですけども、もっと早い時期、これが雛の状態になってます。巣の上でこのようなボウボウの体で巣の中にいるという状態です。一羽ないし二羽、ときには卵3個産むときもあるのですが、なかなか全部が育つのは難しいようです。営巣木として利用されているのは、ミズナラ、オヒョウ、ダケカンバ、エゾマツ、イタヤカエデ、ヤチハンノキそれと人工林のなかで言えばカラマツなどの巨木を利用しているようです。一度いいところを見つけたら最初の年に作った巣を二年目は補修するように巣の上に枝を載せてどんどん大きく最初これくらいだったものがその上に盛り上がってさらに盛り上がって直径及び厚みというものが1.5m~2.0mとどんどん大きくなっていき、しまいにはあまりにも大きくなりすぎてもたなくなって巣の枝が折れてゴロンと落ちてしまうこともあるようです。大概作り始めから数年来利用してる部分としては1.4m~2.0mくらい、高さも1.5mくらい人間が手を広げたくらいの大きさの巣となってます。木についても、細いものは使えませんので平均するとだいたい60~70cmの胸高直径。胸高直径というのは地際から1m20cmの高さで直径を測ったもの。樹高については17mくらいが平均です。巣までの高さは11mくらいだいたい木の半分くらいに作っているのが多いようです。

 私は浦河道路事務所勤務ですので、よく事務所の近くに観察しに行くのですが、この写真というのは日高幌別川で実際に撮ってきた画像です。11月~12月になりますと河川にこのように集まってきます。とくに鮭鱒の遡上河川、孵化場のあるところ、稚魚の放流河川にはたくさん集まってくるようです。そして産卵の終わったホッチャレになって波打ち際によってきたものを足でがっちり掴んで岸辺まで引っ張ってきてそしてかじって食べる、引き裂いて食べるようです。そうすると必ずと言っていいほど周りにカラスが寄ってきてちょっかいをかけて後ろを向いたときに反対側からもっていかれるというのも見受けられます。魚を主に食べたり鳥も食べるのですが、どうしても消化しきれないもの何でもかんでも全部丸呑みにするんですけども、消化できないものは鳥は糞として出せないのでペリットと言いまして、丸めて口からペッと出すんです。その中には例えばとりの羽だったり、骨といった消化できないものを吐き出します。単純に吐き出すのかと思いきや普段食べないような常緑針葉樹の葉を先に食べてから出す傾向があるようです。ここに簡単な略図があるのですが、食べるものですが自分でエサを獲れる時期であれば鳥を食べたり魚を食べたりできるのですが、真冬になり結氷してしまうと自分で獲るのがなかなか困難になります。そうすると結氷期には人為的に捨てられたものや漁業で捨てられた雑魚とかをエサにしています。そして巣立ってせっかく1年目親と同じくらいの体の大きさになっても1年目の冬を越すことができなくて死んでしまう個体が結構いるようです。
 これは、真冬の1月~3月頃の道東方面、代表的なもので氷下待網漁(こおりしたまちあみりょう)というものがあるのですが、氷の下に網を張りその網で獲れたワカサギは商品価値があるので漁師の方がすべてきれいに持ち帰ります。ところが商品価値の無いウグイやヌマガレイ、アメマス等はそのまま氷の上に放置しておきます。その放置されたものがオオワシやオジロワシの冬季において貴重なエサとなっています。実際、漁師の方が選別作業が終わりスノーモービルに乗って去った後、待ってたかのようにオオワシ・オジロワシはやってきます。

 ▼オオワシ満腹
 

 このように、人の生活に頼っていることが段々悪い結果を呼んでいる部分があります。何が悪いかと言いますと、例えばこの人間が獲っているような漁業がダメになってしまった場合、この雑魚を食している海鷲たちのエサが無くなってしまう。または、人間にあまりにも近寄りすぎたため人間の病気が鳥たちにうつるという問題があります。それと近づきすぎという観点からするとエゾシカの問題なども挙げられると思います。河川工事をされてる方もいると思いますが、川が自然河川のままであればホッチャレとなった鮭等の死骸も水と一緒に凍り、突いて食べたり、あるいは春に溶け出したものを食べたりできたのですが、最近は河川改修等によって全面がコンクリート護岸となりそういうことが無くなるので、なんとか保護していきたいと考えています。もうひとつ道東方面で人為的にエサを獲っているのがこれなんですが、スケトウタラ漁において網から海へこぼれた魚を鳥が自分の気に入った場所へ運んで食べるという利用のしかたもあります。

 次に、鉛中毒の問題。今本来であれば法的に禁止されている鉛の玉を撃って死んだエゾシカの死骸と共に鉛の玉を食べてしまい、胃、砂肝のなかで砕かれ鉛中毒となって衰弱死してしまう。  北海道で越冬した後自分の故郷に戻るのですが、ここにオオワシの渡り、オジロワシの渡りを挙げているのですが、オオワシの場合は極東のほうで生息していて南下して越冬するのですが越冬したものは来たときと同じルートを通り帰ります。ところが、オジロワシの場合は時計廻りで動いているというのが、衛星解析でわかりました。来るときはカムチャツカの方を回って道内で越冬する。帰るときは宗谷地方からサハリン経由で帰るといううことがわかってます。
 その帰る時の渡りの方法なんですが、さすがに大きな鳥ですから他の渡り鳥のように一所懸命羽ばたいて何十キロ、何百キロ飛ぶわけには行きません。それで朝から昼くらいまでを横軸に考えますと、日中どんどん気温が上がってくると良い天気でしかも風が吹いている、そういう時に上昇気流が発生するとその上昇気流をうまく利用して円を描きながらこれを鷲柱または鷹柱といいますが、みんな同じところから一斉に宗谷岬から円を描いて上へあがります。そして上がったところから次の上昇気流が発生してるところまで羽を広げて滑空してきます。ある程度下まで下がるとまた同じことを繰り返し上昇気流をうまく利用して上まで上がる。そして下がる。これを繰り返して次の陸地まで飛んでいくということです。これは、私が稚内に勤務していたとき宗谷岬でよく見られていました。
 もう一つ、網走に勤務していたときに見たのですが、道東の海岸線知床周辺ですが 尾根になってるような海岸の段丘部分があります。そうすると風が当たり風向きが変わってこのような風が吹きます。そうするとそこをうまく移動するようにあの大きい鳥が飛んでいくこともあります。こうすることによって、エネルギーの消耗を少なくして長距離を飛ぶことができるということです。
 ここに、二つの写真と二つの新聞切抜きがあるのですが、これは昨年の猛禽類の観察会の様子ですが、こちらは静内で観察会を開いたときのものです。新ひだか町静内郷土館主催で谷岡さんという地元の鳥類研究者それと私がお手伝いで観察会を行った時の写真です。かなりの人数が集まりました。
 それともう一つこちら側は、浦河町ですが浦河町立郷土博物館主催、春田さんが説明で、私がお手伝いで観察会を行ったときの写真です。様似町と合同で行ったものでしたのでバス二台で移動しながらの説明を行いました。

 そろそろまとめに入りたいのですが、今見ていただきましたように海鷲の取り巻く環境としては、まず留鳥であるオジロワシのことを考えていただきたいのですが、棲むような木がどんどん減っていくこと、河川周辺で営巣に適した木、採餌に利用できる大きな樹木が非常に減ってきている、海岸線では防災事業の関係で止まり木が無くなっている、やむを得ず中径木に営巣するが強風で落巣、主食である大型魚類が河川改修で減少、橋梁工事などで最も理想としていたところが橋台や橋脚を作りエサを獲るところが減ってきている。 あと、観光客との関係なんですが鳥を見せるためにエサを撒いてやる問題が発生している。 人間に近づきすぎて病気をうつされてしまったり、先ほど申したエゾシカの鉛中毒という全般的な問題があります。
 私たち人間が海鷲と共存するために日常生活で見直すことが多々あると思います。私たち建設業界としては、設計・施工の段階から見直すことができるのであれば、ぜひ見直し配慮できるものに関してはできるだけ配慮していきたいと思います。
 スライドには出てきてないのですが、実際に私たち日高道の工事に携わる者、それから一般国道の工事に携わる者として何点か感じているところがありますのでお話しようと思います。
 苫小牧道路事務所については、先行して工事をどんどん進めています。それで、環境調査もかなり以前から行われてるというのでどの川にオオワシ、オジロワシが来ているのか把握されていると思われますので、ぜひ工事をされている方は今一度担当工事区間に来ているのか確認していただければと思います。
 また、現場周辺で立木ですとか河川周辺工事現場で海岸線に近いところはそんなにないと思いますが海鷲がいたからといってじーっと見るのはできるだけ避けて欲しいです。結構神経質で恥ずかしがり屋なものですから見られたと思ったらすぐにいなくなってしまうので、いたなと思ってもちらっとみるだけで辞めといていただければと思います。
 あと、河川のなかでの橋梁工事において土地の改変というのはできるだけ最小限にとどめていただきたいです。立木の伐採についても工事に影響のない部分についてはできるだけ残しておいてほしいです。建設機械の関係なんですが特に重機例えば大型クレーン、三点式杭打機等を使用する場合、まわりに飛んでる鳥がいないか確認していただきたい。
 クレーンやバックホウの作業終了後可能であればブームやアームを下げた状態にしていただきたい。立てた状態や曲げた状態ですともし人がいないとき例えば土日などに、鳥があーちょうどいい止まり木と勘違いし、それを利用する場合がある。何日もそういう状態が続くと人が戻ってきても鳥が使ってる(縄張り意識的なものが作用する)態度をとることがありますので、可能な限りブーム、アームは下げていただきたい。
 ゴミとか残飯、オオワシ・オジロワシが直接食べるわけではないのですが、小動物が食べにくるそしてそれを鳥が獲りにくるというふうに繋がっていきますので、ごみや残飯は確実に持って帰り処理してください。
 機械の油漏れにも注意してください。
 あと、年間維持業者さんにお願いなんですが、道路維持管理をしている中で例えば国道上で鹿やキツネ、タヌキと車が衝突し、死骸を発見した場合速やかに処理をお願い致します。そういうものが路上に残ってますと、上空から鳥がエサを発見し急降下し車と衝突する2次的被害が発生しますので、速やかに処理願います。
 工事に関する配慮事項を述べましたが、出来ることからやっていただければと思います。
 それでは、今まで画像を見ていただきましたが、鳥の大きさが数字で示されてもわかりづらいと思いますので、絵巻を作ってきましたのでそれを見ていただきたいのですが、
 
 ▼オオワシの雌をイメージして描いた実物大絵巻
 

 実際に飛んでるものはこんなに大きいのです。これは体長1m2cm翼開長2m34cmとオオワシの雌をイメージして描いたのですがこれだけ大きいものが冬になると飛んでくるんです。ですから非常にわかりやすいと思います。現場でこういうものを見ていただけるかもしれません。観察会などで、この絵巻を広げるとですね、みなさんその大きさにびっくりします。また、幼稚園児や小学生のお子さんに立ってもらって両手を広げてもらうと2人でやっと届くなという感じです。鳥の大きさをよく理解してもらえます。今作っているのはニワトリの卵6cmくらいのとオジロワシの卵約7.5cmくらいの模型をつくってる最中です。オジロワシの体が大きい割に卵の大きさはニワトリの卵の2倍くらいというのを観察会で利用したいと思っております。

 どうもありがとうございました。