講習会の記録

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 「野生植物移植作業マニュアル(案)要約版」の改定点」

 講師:株式会社ドーコン 環境保全部 主任技師 中村 裕(なかむら ひろし) 技術士(建設部門 建設環境分野)、一級ビオトープ計画管理士、木育マイスター
 講師:パシフィックコンサルタンツ株式会社 都市・環境事業部 環境室 室長 池田 幸資(いけだ こうすけ) 技術士(総合技術監理・建設・環境分門)、一級ビオトープ計画管理士・施工管理士、環境カウンセラー(事業者部門)、酪農学園大学非常勤講師

 以下の資料は、受講者の技術研鑽に役立つことを願い、講師のご厚意により提供いただいたものです。なお、オリジナルデータの提供は予定しておりません。

▼他編へのリンク

「野生植物移植作業マニュアル(案)要約版」の改定点

第3編_木本類図鑑

第4編 要約版 監理担当用

第5編 要約版 作業担当用

第6編 要約版 調査担当用


20141107公開

PowerPoint PAGE-01  拡大画像は有りません。

日高自動車道 野生植物移植作業マニュアル<要約版>の改訂点について、
株式会社ドーコン 環境保全部中村 裕 さんと、
パシフィックコンサルタンツ株式会社 都市・環境事業部  池田 幸資で説明させていただきます。

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本日は、次の3つの柱でお話をさせていただきます。
①なぜ、動植物に気をつけなければならないか
     →重要種の定義とその根拠を説明します
②日高自動車道に関わる重要な植物の紹介
     →本地域で多く見られる可能性のある重要な植物を紹介します
③どんなことに気をつければいいの?
  →工事にあたっての注意事項について説明します
    (野生植物の移植作業マニュアルの概要版)

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動植物は、いくつかの着目点で整理されます。
一般的には、 生態的指標種:同様の生育場所や環境条件要求性を持つ種群を代表する種。
キーストーン種:群集における生物間相互作用と多様性の要をなしている種。
アンブレラ種:生育地面積要求性の大きい種。
その種の生存を保障することでおのずから多数の種の生存が確保される。
象徴種:その美しさや魅力によって世間に特定の生息場所の保護をアピールすることに役立つ種。
危急種:希少性や絶滅の危険の高い種。
生育・生息のため最も良好な環境条件を要求する種を保護することで、多くの普通の種の生育条件が確保される。
で、まとめられます。

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レッドデータブックとは、絶滅のおそれのある野生生物の情報のことです。
【世界では】
国際自然保護連合(IUCN)1966年に初発行されています。
【日本では】
全国版:『日本の絶滅のおそれのある野生生物』1991年、環境庁・・・2000年から改訂版が順次発行されています。
地方版では、『北海道の希少野生生物 北海道レッドデータブック2001 』 が2001年に北海道より発行されています。

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レッドデータブックのカテゴリーは、
・絶滅  (EX) 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
・野生絶滅  (EW) 飼育・栽培下でのみ存続している種
・絶滅危惧IA類 (CR) 絶滅の危機に瀕している種(ごく近い将来・・・)
・絶滅危惧IB類 (EN) 絶滅の危機に瀕している種(IA類ほどではないが・・・)
・絶滅危惧II類 (VU) 絶滅の危険が増大している種
・準絶滅危惧 (NT) 存続基盤が脆弱な種
・情報不足 (DD) 評価するだけの情報が不足している種
・絶滅のおそれのある地域個体群(LP) 地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いものに区分されます。

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レッドデータブックは、3回、改正されています。


「RDB(レッドデータブック)」 環境省でのRDB・RLの見直し】
①1995年~2006年 第1次見直し
   ⇒1997年~2000年 第2次RL公表
   ⇒2000年~2006年 改訂RDB発行
②2002年~2007年 第2次見直し
   ⇒2006年~2007年 第3次RL公表
③2008年~      第3次見直し
   ⇒2012年       第4次RL公表
   ⇒2014年      三訂RDB発行

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哺乳類では、ランクアップする種とランクダウンする種があります。


環境省の第4次RLの改訂(北海道地域)

【哺乳類】
①ニホンカワウソ(北海道亜種)
 (絶滅危惧IA類 (CR)⇒絶滅 (EX) )↑
②ゼニガタアザラシ
 (絶滅危惧IB類(EN)⇒絶滅危惧II類 (VU) )↓
③トド
 (絶滅危惧IB類(EN)⇒準絶滅危惧(NT) )↓ ↓
④エゾナキウサギ
 (地域個体群(LP)⇒準絶滅危惧 (NT))↑

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鳥類では、ランクアップする種とランクダウンする種があります。


環境省の第4次RLの改訂(北海道地域)

【鳥類】
①キンメフクロウ  (絶滅危惧IB類(EN)⇒絶滅危惧IA類 (CR))↑
②オジロワシ  (絶滅危惧IB類 (EN)⇒絶滅危惧II類 (VU))↓
③ウズラ  (準絶滅危惧 (NT)⇒絶滅危惧II類 (VU))↑
④ヨタカ(絶滅危惧II類   (VU)⇒準絶滅危惧(NT))↓
⑤マキノセンニュウ  (準絶滅危惧 (NT) )新

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植物では、ランクアップする種とランクダウンする種があります。


環境省の第4次RLの改訂(北海道地域)

【植物】
①エゾノチチコグサ  (絶滅危惧IB類 (EN)⇒絶滅危惧IA類 (CR))↑
②キヨシソウ  (VU⇒CR)↑ ↑
③ヤチカンバ  (絶滅危惧II類 (VU)⇒絶滅危惧IB類 (EN) )↑
④カラフトゲンゲ  (絶滅危惧IA類 (CR) ⇒絶滅危惧IB類 (EN)  )↓
⑤イトイバラモ  (絶滅危惧IB類 (EN) ⇒絶滅危惧II類 (VU)  )↓
⑥ダイセツヒナオトギリ、シソバキスミレ、エゾマンテマ、   ヤナギタウコギ  (絶滅危惧IA類 (CR)⇒絶滅危惧II類 (VU))↓ ↓など

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魚類、昆虫類では、ランクアップする種とランクダウンする種があります。


環境省の第4次RLの改訂(北海道地域)

【魚類】
①ニホンウナギ  (情報不足 (DD) ⇒絶滅危惧IB類 (EN)  )↑ ↑ ↑
②エゾトミヨ  (準絶滅危惧 (NT) ⇒絶滅危惧II類 (VU) )↑
③ドジョウ  (情報不足 (DD) ) 新

【昆虫類】
①アカメイトトンボ (準絶滅危惧 (NT) ⇒絶滅危惧IA類 (CR) )↑ ↑ ↑
②ヒメチャマダラセセリ (絶滅危惧II類 (VU)  ⇒絶滅危惧IA類 (CR)  )↑ ↑
③エゾアカネ  (準絶滅危惧 (NT) ⇒絶滅危惧IB類 (EN) )↑ ↑
④カワラハンミョウ  (絶滅危惧II類 (VU) ⇒絶滅危惧IB類 (EN)  )↑
⑤アサマシジミ(北海道亜種)  (絶滅危惧II類 (VU) ⇒絶滅危惧IB類 (EN) )↑
⑥コミズスマシ (絶滅危惧IB類 (EN) )新
⑦エゾアカヤマアリ (絶滅危惧II類 (VU)  )新 ほか

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日高自動車道周辺においては、27科38種の重要種が 確認されています。

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H18マニュアル作成後に新たに対象とされた重要種

レッドリストの改定により、過去の現地調査時(平成8年、10年度)に普通種だった8科9種の植物が重要種にランクアップしています。

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欠番

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ご清聴ありがとうございました。

引き続き、具体的な野生植物移植作業の内容について、説明させていただきます。

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ここからは、株式会社ドーコンの中村が、具体的なマニュアルの改正点についてお話しいたします。

はじめに、マニュアルの構成は、6編構成となっています。
第1編が、本編です。第2編が、着目種図鑑です。
第3編が木本類図鑑です、
第4編から6編は、概要版になっており、監理担当者、作業担当者、調査担当者がそれぞれ、自分に該当するものを読んで頂けるようになっています。
本日は、第4~6編について、解説いたします。
なお、第3編の木本類図鑑についても、別途ご確認頂ければと思います。


第4編 要約版監理担当用 へつづく