講習会の記録 20150819「公共工事における良好な景観形成にむけて」

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「ディスカッション」の発言録



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清水・北興JV厨川(司会):ディスカッション形式による質疑応答を行いたいと思います。

高橋建設佐藤:街路樹について質問があります。 昔、津別町の道路整備事業で植樹を行ったのですが、樹脂選定の際に歩道幅が狭いのに津別町にゆかりのあるカツラの木を選び失敗したことがあります。今の指針では樹木の選定方法について明確に記載されているのでしょうか。

松田講師:寒地土木研究所で補説的に作っています「北海道の道路緑化に関する技術資料(案)」に、基本的に剪定を行わなくてもよい木が望ましいと記載されています。 今は、みなさん樹種選定時に管理方法や将来の大きさなど検討されてから決められています。

ドーコン中村:視線入射角の角度を、現場で把握する方法をお教えください。

松田講師:現場に行く前に、図面から角度を拾い現地で近い位置に立つという方法があります。 角度は結果ですので、現場や構造物や風景によっても見え方は変わります。

ドーコン中村:ありがとうございます。続いての質問ですが、シーニックデッキの話が興味深かったので聞かせて下さい。

松田講師:シーニックデッキの活動団体の方と、シーニックデッキ作成の話になり設置する候補地の案を出し合い上富良野に決めました。 議論する事より、皆さんにどう感じていただけるかが重要です。

ドーコン中村:ありがとうございます。最後に蒲澤講師に質問です。緑の量が、多ければ多いほど印象評価が上がると思うのですが、多すぎてしまって評価が下がることはあるのでしょうか。

蒲澤講師:印象評価にはピークがあり、ピーク以上に増えすぎると印象として落ちてきます。ただし、少ない方の落ち方が非常に大きいです。

松田講師:実験パターンの中で多すぎる印象の素材がないのですが、他の研究の中では、緑視率30%くらいが1番良く、50%を超えるとうっそうとしすぎるという結果が出ています。0~30%までは増えれば増えるほど緑視率は良いのですが、30%を超えるとだんだん悪くなっていきます。ただし、背景や周りの環境にもよります。

蒲澤講師:緑視率の評価の仕方として、緑の写った写真を撮影し、緑に該当する部分に色を塗り、その面に対して何%なのかを算出し緑の量の評価をします。その方法を、緑視率法と呼びます。

ドーコン内山:施工業者の方がいらっしゃるので質問ですが、工事看板を設置する際に景観に対して考慮して配置されているのでしょうか。

清水・北興JV厨川:景観も考慮しないといけないと思いますが、機能最優先で設置しています。近年、工事看板に絵が描画しているものも少しずつ増えています。東京の現場では、街中の工事を反対する方もいるのでコンクリートに緑色のシートを被せてコンクリートを目立たなくしたり、安全鋼板を設置する際、鋼板を緑に塗布して考慮をしています。

松田講師:写真を見ていただきたいのですが、この写真はスキーに行った時の写真ですが、工事を施工していない時も工事看板が設置されていて景観が損なわれています。昔は、みなさん工事休止中にはビニールなどで目隠しをしていましたが最近は、マグネットを貼り付けるだけになっています。

松田講師:次の写真ですが、片側交互通行している写真ですが、交通誘導員の旗が見えづらく非常に分かりづらくなっています。景観が悪いというのは、分かりにくい・危険・伝えたいことの優先順位が相手に伝わっていないということです。ポイントは、優先順位をつける事です。

道路エンジ佐藤:交通事故対策で、カラー舗装の設計に携わっているのですが、自転車走行帯や横断歩道に色を付けて注意喚起をする事例がありますが、色を付けることにより効果が出ているのかが分かりません。色を付けることは、良いことなのでしょうか。

松田講師:色にも機能があり、青は案内・誘導の色、黄色は注意。青色を使い安全にもっていきたいという考えがあります。しかし、青にすることが目的ではなく、安全に自転車が走るうえで自転車や自動車に認識してもらうという効果があります。目的と効果を考えて手段については対応性を持つということが重要になります。仮に青にするなら青の明度・彩度を変えると効果が変わります。実際に行っている自治体があり、青を少し濃い目に変更し明度と彩度を整えた事例があります。 実は交通案内標識は青いのですが、青色という規定しかありません。青色の微妙な色の変更ができます。東京や観光地は青色を少し濃い青色に変えています。

安平町塩谷参事:安平町では道の駅の設計をしている最中で、道の駅の前面の使い方によって観光客の滞在時間も増えると思いますが、どういう風に設計コンサルと折り合いをつけていけば良いでしょうか。

松田講師:コンサルも良いものを作ろうと思い設計していると思いますが、どこまで本質を理解しているかが重要です。結果として繁盛している道の駅の設計はどういう設計なのか、あるいは空間が非常に評価されている道の駅はどういう構造なのかという理解の仕方もあります。もしコンサルに納得していただければ、自分たちで調べて居心地の良いと思われるような、またはこういう風にすると良いなというアイデアを集めて提案するという方法もあります。