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工事完成平面図のQ&A

Q1工事個所が点在する舗装修繕工事(レベリング+オーバレイ工事)ですが、台帳附図CAD(座標系要素が一切無い平面図)=設計図面のみ発注者から渡されて、どのように完成図面を作らないといけないのでしょうか。または、履行義務があるのでしょうか。

  これは『舗装修繕工事においてどのような発注図が提供されるか』の代表的なケースで、
以下の要素はこの種の工事の発注形態においてたびたびみられるものである。
① 修繕箇所が同⼀路線上の複数個所、または複数路線にまたがる複数箇所で、全て足すと延長1km以上になる
② メインとなるのは舗装のオーバーレイ(出来⾼管理なし)
③ 発注図は道路台帳図のCADデータ(座標情報なし)のみ
 舗装修繕工事では、発注図として貸与されるのは平面図と横断図(代表断面)にとどまり、平面図は道路台帳図CADデータを渡されることが多い。
 この台帳図CADデータに平面直角座標の情報(道路幅杭成果表、道路線形の曲線表)が一切ない場合があるという。こうなると平⾯図に地理的座標を与えることができず、道路工事完成図等作成要領が求める図の精度を担保できない。曲線表や幅杭成果表の記載がないという点でそもそも道路台帳図として不備があるが、このように、適切な座標情報を提供できない場合は現地の正しい位置を表す図を作成できない。
 舗装修繕工事にもさまざまな発注形態があるかと推察するが、施工範囲が連続していない(工区分けしている)工事において、上記のように道路台帳図を発注図として貸与する傾向がみられる。

Q2 道路工事完成平面図に杭間距離の記載は必要か否か?

 道路境界標の杭間距離は、道路区域に関する情報として重要な数値ではあるが、道路工事完成図の前身である 『出来形完成平面図』の作成要領や道路台帳図面調整要領においては記入を求めていない。 杭間距離が記載されるのは用地関連の平面図であり、道路台帳図に記載の必要はないため、上記質問には 『記載の必要なし』と回答している。  公物管理課における完成図チェックの主なポイントは以下の3点である。
① 道路境界杭の平面直角座標値の正誤(公物管理課で保持する座標値との整合)
② 道路境界線の形状の正誤(公物管理課で保持する道路区域図との整合)
③ 道路台帳図としての体裁が守られているか(道路台帳図面調整要領に準拠しているか) 今回の質問も含め、公物管理課でのチェック後に修正を指摘されるケースは多い。 上記①・②の場合は正となる値がはっきりしているのでそのとおりに修正すれば良い。
 ただ③については、チェックする人の主観が影響する傾向がみられ、工事完成図の仕様にはマッチしない修正を求めら れるケースがある。
 例としては、
① 現況線(工事出来形とは異なる、事業開始時の測量による現況線)の削除
② 当該工事において施工対象ではない施設の旗上げ記入) などがある。 受注者(作図者)側としては、このような修正要求に応じると正規の工事完成図の作成費以上の作業量になること、 工期終了後半年~1年近く経過した頃に修正を求められることなどから、速やかに修正に応じ辛いという状況が?じて いる。

Q3  完成平面図作成現場の現状と課題

カテゴリ 建設・施工業者 測量・設計コンサル 電子納品支援・ソフト開発業者 アンケート結果(◆)とその背景(○)
貸与資料 CADデータに
内包する問題
・CAD図がDWG、DXF等で変換を行った際の”バケ”が激しく、文字等の修正を行った ・レイヤ分類だけではなく、発注図データがDWGである場合に、データの化け修正や重複線消去などの作業にも相当の時間を費やす。 ◆CADデータに不備が多いと、図形の修正に時間がかかる
 (『化け』『重複線』『線の途切れ』『ラスベク変換』等の要因により、作成要領で求めるハッチング図形を作成するのに多大な手間が生じる)
 『化け』 主に寸法・文字が意味不明の数字や英字などに変換される
 『重複線』 一本の線で描かれているべきところに複数の線が重なる
 『線の途切れ』 線分の端と端が離れている
 『ラスベク変換』 必要以上の高解像度で変換すると大容量になる

○電子納品チェックシステムは、CADデータの内容をチェックしない。P21変換後に目視チェック(画面上および紙上)が行われていれば、データの抜け・化けの大半は回避できるものと考える。上記のような問題はP21への変換過程で生じることが多く、作成年度が古いほど顕著。作成要領で求めるハッチング図形の作成がスムーズに行なえない状況がある。
・元データ不備(例:重複線)によりチェックシステムが通らない ・現況地形がラスベク変換された線の場合の修正作業
・CAD製図基準(案)にほぼ準拠しているCADデータの場合でも、(実際には内容はまちまちで一概には言えないが)ポリゴン処理していないものなどが多く、レイヤ分類作業に加え、図形の編集や修正に手間がかかり、紙ベースまたはラスタデータからの作成とほとんど変わらないことが多い。(非基準レイヤ貸与 10.95人工) ・貸与された発注図の化けが酷く(一見線同士はつながっているように見えるが途切れている等)修正に時間がかかった
・重複図形が存在する事があり判断に困るので、提供の際は調整してして頂きたい。
CADデータが
要領・基準に
合っていない
・CADデータは、作成要領に沿ってレイヤ分類したものを貸与して欲しい ・工事発注図面がCAD製図基準に合っていないファイル(DWG)やレイヤ等があり、その修正に手間がかかる。 ・過年度の出来形図面に追加記入して、今回の完成平面図を作成する場合に、過年度図面が要領に準じていないための修正が伴った(130h) ◆CAD製図基準(案)に準拠していないデータを貸与された場合、基準(案)に準拠させるための作業として主に『レイヤ分類』と『文字や図形の修正』に時間を要する

◆「工事発注図には、せめてレイヤ分類だけでも完了しているデータが欲しい」との意見が大半

◆アンケート結果によると、
・貸与CADデータのCAD製図基準(案)への準拠率は
 『5割以上』 18%
 『2~5割以下』 16%
 『2割以下』 10%
 『ほとんどなし』56%
・CAD製図基準(案)に準拠した貸与CADデータの作成年度は
 『H18年度』 19%
 『H19年度』 31% 
 『H20年度』 50% 

○一般的にCADデータは、作成年度が古いほどCAD製図基準(案)に準拠していないものが多い。対応慣れが進むにつれて基準(案)の内容も認知され、浸透してきている。

◆工事発注図として貸与されるCADデータは『DWG(AutoCAD形式)』が圧倒的に多く、9割以上を占める。P21は1割に満たない

○なぜDWG形式の方が多いのか?
電子納品媒体作成の際、P21の他にオリジナルCADデータも格納することが多い。P21ファイルの特性として『データが重い』ことの他に、『自分の使用CADの形式に変換するとデータが欠落したり化けたりする』『SXF変換の手間がかからず扱いやすい』などの理由から、P21よりもオリジナルCADデータの方に信頼を置き、受発注者ともにDWGを求める傾向があった。
オリジナルCADデータは電子納品チェックシステムではレイヤチェックされないため、CAD製図基準(案)に準拠しないまま電子納品媒体に含めるケースも多かったと思われる。

○P21ファイルにも、CAD製図基準(案)に準拠しないものがある。電子納品チェックシステムはレイヤ名しかチェックしないので、レイヤ分類がなされているかどうかは、P21をSXFブラウザで目視確認しない限り不明である。
チェックシステムを通すためだけの目的で、1つのレイヤにすべての図形を格納したP21ファイルも存在する。
・レイヤ分類作業に時間がかかる。発注図の段階で終えておいて欲しい ・CADデータのレイヤ分類がしっかりできたものが欲しい ・発注図を提供して頂く際に、設計段階でのレイヤに準拠にして頂きたい。
・レイヤ分類と、測地系の確認・変換は発注図の時点で完了していてほしい ・工事業者から提供されるCADデータが、同一レイヤで作成(1つのレイヤにほとんどの要素が格納)されていたので、分類作業に時間がかかった(CAD貸与 10人工) ・cadデータを貸与いただく際に、レイヤ分類の未準拠・図形要素の混在・不明な図形の存在などにより、紙ベースの場合より作業人工が多くなる場合がある
・貸与CADデータはレイヤ分類までの作業を終えたものをいただきたい ・CADデータが製図基準に対応しておらず、その段階から修正を行なう必要があり、時間がかかった(CAD貸与、局レイヤ非対応 10人工)
・発注図のレイヤがCAD製図基準どおりではなく、変更分の図面が多大(CAD貸与&2.0、局レイヤ非対応 24h) ・発注データがP21ファイルでない場合が多く、レイヤ等が要領に準じていないものが多い。
・コンサルから渡される図面のレイヤは、全部分類し直さなければならない(CAD貸与 300h)
・CADデータがあった場合に於いてもレイヤー名及び、文字サイズ等の違いが有る為、全て修正する必要性がでてくる場合が多すぎるので、当初思っているより時間が掛かりすぎる。(7人工)
・発注平面図がCAD製図基準(案)に準拠していないため、レイヤ分類などにかかる修正時間が多くなった(CAD貸与で140h、紙貸与で210h)
・なぜ設計の時点で、基準案通りのレイヤ分けを行わないのか疑問
・設計業務の時点である程度基準に則った形で発注図を作成して頂きたい。
・設計の段階で基準案の通りにレイヤ分けを行うのが本当ではないでしょうか。現場で全部修正していたら現場管理が思うようにできません。
・発注図のレイヤ分けが、完成平面図仕様でされていると作業が楽になる
・図面データ中の文字を基準に合わせる作業で時間がかかる (文字の大きさ・回転角度・縦横比の修正や、重なっている文字の削除・移動など)
資料が古い ・必要資料の新旧確認をして欲しい(提供用地図を元にデータ作成を行なっていたところ、用地図が古いことが判明し、作り直しになったことが何度かある) ・図面の状態が古く、描画されている線が何を示しているかわからず、他図面を参照しながらレイヤの確定を行なうために時間がかかる(紙貸与 10人工) ・用地図・座標記載の平面図等の使える資料を精査することに一番時間がかかるため、発注者側にはどれが最新であるか、どの情報が正しいか等のある程度の精査をしてもらえると作業量が減るのでは? ◆貸与資料は最新のものを提供して欲しい

○主に紙やラスタデータを貸与する場合、資料が古いために現況が反映されていないことが多い。当該地域の最新図面は必須となるため、資料の新旧や最新版のありかについては発注者側で把握しておく必要がある。
・発注平面図の現況線が古く、現道と形状が異なっていたため、他の成果図面(紙ベース)のトレースを行なった(40h) ・既存の平面図を、出来形横断図に合わせて修正する作業に時間がかかる
貸与資料 資料内容の不備・
不明箇所の処理
・用地図から基準点や線形の確認をしようとしたが基準点が見当たらず、GPSで座標点を設置し整合をチェックしたため時間が掛かった ・CAD図の座標、管理図の座標等との整合が図れず道路境界線、管理幅、中心線等を修正を行った ◆座標に関して、以下のような問題がある場合にどうすればよいのか、具体的な対処方法を示してほしい
『図面に座標情報がない場合』
『発注図座標とその他資料の図面(管理図など)座標が異なる場合』
『成果表に記載する座標値と、CAD上で計測した位置の座標値の誤差処理』

○図面に座標情報がない・・・
主に紙やラスタデータを貸与する場合に、管理図以外の平面図だと、図面が古いうえに座標の記載のないものが多数ある。
他資料に座標値を求めることになるが、当該地域で公共測量を行なっていない場合は、適当な資料を見つけるのに難儀するケースが多い。

○発注図座標と管理図座標が異なる・・・
発注図にある座標と、資料として渡された管理図の座標が、測地系を変換して重ね合わせたにもかかわらず数十cm単位のズレを呈する場合がある。
このような場合、どちらが正か(もしくは正に近いか)を判断したいが、どちらかの図面に基準点か水準点が記載されていない限り困難であると思われる。
また、発注図もしくは管理図の座標が間違っていたと結論できるだけの精査を行なう必要がある。その作業を工事受注者に求めることが出来るのかどうかという問題も孕んでいる。

○成果表への記載値とCAD計測値の許容誤差・・・
主に問題となりうるのは、座標のない平面図(CADデータ、紙ベースとも)に座標を与える際に、誤差をどの程度まで許容するかということ。いわゆる原図の『幾何補正』を行なう場合の許容値について、全国版の作成要領では明確に示されていない。
・発注図の精度が悪く、修正に時間がかかった(紙貸与&2.0、局レイヤ非対応 30h) ・最終図面であるべきが、変更箇所が反映されていないため、全てのチェックから始める場合があった
・描画されている地物や線が何を示すかわからず判断できない。つまり図式どおりでない。他の資料も参照しながらレイヤの確定(図式の確定)を行なうために時間がかかる。
・平面図がCADデータで無い場合の台帳図使用する場合、座標(用地座標、IP座標)表と、CAD上との精度が不明確。
・用地測量をしている場合には、用地座標及びIP等座標は確定しているが、それ以外では、管理台帳、用地図等を使用しても工事平面図との整合性が取れない。
・任意座標による工事を行い、公共座標への整合をとるのに手間がかかる。
・改良道路等で近年に用地測量を行なった物件以外は、座標値もなく作業に戸惑う
・工事で変更になった箇所では作図可能だが、工事区間内で工事していない箇所での作図が困難。(拡幅工事等での法面を施工箇所だけにするのか、全部なのか)
・以下の点において、発注者側の統一仕様を提示して欲しい。
1.業務対象区域における、道路中心線および用地幅杭の座標成果の整備状況
2.上記成果が不足する場合の対処方法
・表に記載する座標と、CAD図(絵)との誤差の処理方法が分からない。
対応の遅れ・
未提供
・工事範囲における最新の用地成果提供や図面に描く用地杭についての決定を速やかに行なっていただきたい。(用地が毎年追加買収された工事だと不明確)
・用地平面図の要求をしても出てこない等ということがあるため、作業がストップしてしまう ・SP測点とKP測点の関連付け資料を提供して頂きたい ◆必要資料は工事発注時に一式を貸与されたい。不足分については速やかな対応を願いたい

◆アンケートによると、貸与資料に不足があり、受注者が資料提供を求めたが、対応されなかったケースがある
『用地図』   3件
『距離標成果』 13件

○用地図は各開建本部の管理課に保管されており、また道路事務所にはその第二原図が置いてあることが多い。原図も含め最新版かどうかの確認は必須。

○距離標成果も開建本部の管理課にあるので、用地図と距離標成果は必ずセットで貸与するよう周知するのが良いと思われる。
・資料をあとから渡された ・用地図等は個別に用地課、管理課へ貸与(コピー)をもらいにいく(貸与願いしても時間がかかるため) ・依頼した際、さほど時間はかからず提供していただいた
・距離標が貸与されなかった ・距離標成果を貸与された事例がなく、工事平面図内の基準点成果を参照するにとどまった作業をした。管理部署をお聞きしたいくらいです
・必要資料等は、充分に作成できるよう前もって貸与してほしい。 ・道路基準点の認識が工事業者・発注者ともに低いので、成果がどこにあるか判らない等の経緯があった
・必要資料の提供については、ゼネラリストの主体性において手配するのが自然であり、合理的であると思う
・発注者側で管理台帳、用地図等の座標の整合を図る上で必要な資料収集はお願いしたい。
紙ベースの
場合
・発注当初の図面は位置図と土工定規図と維持台帳図しか無く、縦断や横断などや道路改良に必要な図面が全くなく、1から基準点測量から始めて図面作成まで行ったので、費用がとてもかかった。(紙貸与、局レイヤ非対応 70人工) ◆紙・ラスタベース貸与の場合は総じて資料が乏しい。CADデータ貸与の場合と同じレベルの作成を求められ、不足資料を補うために基準点測量まで行なったケースがある

○維持などの簡易な工事では紙ベースの資料提供が主となり、座標のない位置図と定規図のみのこともある。これだけの材料で一定精度の完成平面図を作成するのは事実上困難である。
・発注図が紙ベースのみによりCADトレース(全てに於いて)及び中心線線形計算並びに世界測地座標系にする為に時間が掛かり、 レイヤー作成も最初からのスタートになった事で人工数が多くなった(12人工)
・現道の維持工事の場合は、原図はCADデータでないと業者に負担がかかり過ぎると思う。
教育・訓練 技術力のアップ ・監督員が完成平面図のことを理解していないため、一受注業者である私たちがマニュアルを持って行き、どういうものなのかを説明しなければならない現状を何とかして欲しい。 ・完成図の図面チェックは監督員となっているが、了解を得た図面も半年~1年後位に修正指示がある。 ◆受発注者双方の技術力アップが必要

○必要事項の周知徹底(対応漏れ・遅れの防止)

○作成に必要な一般的知識のベースアップ(作成者への的確な指示)

○作成に必要な技術情報の受発信(作業効率アップ・省力化)
・ソフト購入、使用ソフトの変更による新たな操作方法を習得しなければならないオペレータの負担が大きすぎる。 ・作業全体を考えても、設計コンサルタントの段階でどこまで作成するかに課題があると思う。基本的に、設計段階においては型を作るにとどまると思うが、そう理解している発注者は少ない。今後とも受発注者双方における技術のベースアップが必要だと思われる。
説明会 ・説明会では、実務未経験者が同じく実務未経験者に説明する非現実感を感じた ◆アンケート結果によると、
・過去の説明会の理解度は
『全体をイメージできる程度には理解した』   46%     
『複数の説明のうち、理解しづらいものもあった』44% 
『ほとんどイメージが湧かなかった』 10%
・説明会において理解しづらかった点は
『国と局の説明が別々で混乱』 21%
『特記仕様書の説明』 10%
『対象工事と作成費用の説明』 28%
『作成要領の説明が難解すぎる』23%
『作成要領の説明が簡単すぎる』18%

◆開発局の事例説明をメインとすべき

◆具体的な作成方法・手順の講習会を求む
・開発局としての事例を主体に話を進めていき、国総研との違いはその次に説明すべきである
・道路施設基本データの作成に関しては、以前行なっていたようにしっかり説明すべきである(事例を挙げての説明も欲しい)
・説明会では概要がわかる程度であったため、初級・中級・上級など段階に応じた講習の開催を希望する
・説明会では、現状に即した具体的な作成方法の説明をして欲しい
作成費用 ・作成費の計上が確実に行っていただけるのか?技術管理費に計上することを標準とするのかなどを説明会で詳しく聞きたかった。 ・コンサル業務的要素が全般を占める作業を、工事発注内にて工種積算することについては、完成図の作業性格上致し方ない面があると考えられる。しかしこれらの作業を共通架設費枠で積算することには疑問を感じる。もしこれが委託業務であった場合、直接経費として計上される事項と思えるからである。今後も共通架設費、もしくは作業実勢に伴う適正な積算がなければ、受注者は積算相応の労役に供すのが昨今の業界情勢をも考慮した社会通論といえるものの、他方、実務者間レベルでの積算額是正の検討には気概に乏しいと思われる。結論として、作業コスト低減を主体に検討した方が合理的であり、そのためには1.レイヤー削減、2.貸与データー精度向上と発注者からの自発的貸与・・・・などに照準した方が良いと思われ、現段階での細部(レイヤー色云々、SXFバージョン云々)の良否検討は結論無き検討のように感じる。 ・トレースから始めないといけない等の多大な時間がかかる作業にもかかわらず、発注者側がよく分かっておらず金額を見てくれないことがあった ◆現行の積算単価は現状の費用に見合わないため、金額を上げて欲しい
◆完成平面図は、工事施工業者が自社で対応できる難易度ではないため、コンサル業務で作成して欲しい
◆設計業務で作成を求められる場合、作成費が計上されていない

○工事施工業者においては、外注に依頼するケースが多い。座標変換や、紙ベースの場合に発生するトレースなどは日常行なわない作業のため、外注する方が時間的に早く、現場人員的にも社内での作成は無理と判断してのこと。
外注費用は現在の積算基準よりもはるかに高くなるため、工事受注者の持ち出しとなるケースが多い。

○コンサルにも、工事業者にここまでの図面を描かせることに無理を感じるとの意見あり。工事よりも上流にある測量・調査・設計フェーズから、完成平面図の下地として平面図を作図する必要性も問われ始めてきたが、認識・周知にはまだ遠いのが現状。議論が必要と思われる。

◆アンケートによると、作成作業時間数(1kmあたり)にはかなりのばらつきが見られる。
・CADデータ貸与 ・紙・ラスタ貸与
『1~6人工』 37% 『1~6人工』 23%
『7~12人工』 27% 『7~12人工』 36%
『13~18人工』 20% 『13~18人工』 14%
『19~24人工』 7% 『19~24人工』 14%
『25~30人工』 3% 『25~30人工』 9%
『31~36人工』 3% 『70人工』 4%
『37.5人工』 3%

○貸与資料の形式だけでなく、工種や資料内容によっても掛かる時間が違ってくるため、一概にkm当たり単価を当てはめられない現実がある。
・特に紙ベースから作成を行なう場合、まったく作業量が違う為、積算単価を上げてほしい。 ・年々作業量が増しているが、この作業に係わる費用は請負額に反映されているか(されているとすれば、項目・積算単価を明示して欲しい)工種や資料の内容などにより、かかる費用も異なると思うので、そのあたりも考慮した積算をして欲しい
・道路台帳図のトレースを外注し、時間と費用が掛かった
・台帳図トレース、線形整合・変更数量確認、外注業者との打合せを含めるとこのくらいは掛かると思う(紙貸与&2.0、局レイヤ非対応 140h) ・工事完成図にもかかわらず、設計業務にも求められる(作成費が入っていない)。
・レイヤ分け等実際に取り組んでみたが時間がかかり過ぎ、小規模な現場では人員的に対応できず、外注に作成を依頼した ・作成費用について、設計書に積み上げられた事例がない。
・実際、現場施工中も現場事務所に何人も技術員を常駐させておける規模の大きな現場ならともかく、5000万円以下のような小規模な現場では対応できず、外注業者に頼んで作成しているのが一般的である。
・建設業者で対応できる範疇を超えているため、外注に任せてもまかなえる金額分の作成費計上を望みます。
・道路工事完成図をコンサルに別発注して頂きたい。
・施工業者でやるのではなく、コンサル業務で発注して欲しい。
対象工事 対象外工事での
作図
・スキャンした発注図でも、要領に準じたCADデータ(完成平面図)が要求される。 ・簡易なオーバーレイ等で構造物、幅員等が全く変わってないのに一からの作成を求められることがあった ◆対象外工事、必要性の低い工事での作成を求められたケースがある
・簡易なオーバーレイ
・擁壁の嵩上げ
・橋梁下部工事

○監督員の認識違いの場合もあるが、個々のケースで特殊な事情があり、監督員の判断に委ねられる場合にこの状況が生じる傾向あり。

○またこのような場合、作成に充分な資料を貸与できない傾向あり。
・舗装工事だけでなく、改良工事の特記仕様書にも完成図作成が明記されている。本当に必要かと思うこともある。元図にTIFFデータだけを貸与し、作成を求める監督員の方もいる。 ・簡易なオーバーレイ工事において、発注図が舗装構成図しかない状態で提出を求められたため、紙からのトレースを行った
・既設の波返し擁壁の嵩上げ工事でも、完成図作成を必要とされた。確かに背面の舗装復旧はあるが、必要性があるのか疑問。
・橋梁下部工事でも、特記仕様書に完成図作成と書かれている場合がある。
成果品 成果品データの
統一性
・提出ファイルをP21形式にこだわる必要性を感じない。作成基準に準拠していればDWG、DXFでも対応できるように緩和してほしい。 ・作成した完成平面図の利用内容によって作成の仕方が役所毎に違っていたり、既存資料の内容によって最終データに相違があるため、統一を図って欲しい。あくまでも統一を図るための要領であるのではないか ・発注図をDWGで提供され、完成図はP21で納めることに矛盾を感じる。統一できないものか? ◆成果品の仕様を統一して欲しい
(監督員ごとに要求事項が異なり、対応にばらつきが生じている)
(貸与資料の内容により、成果品の精度にばらつきが生じている)
(CADデータは全道統一仕様でこそ全線を繋げる意味がある)

◆成果品のチェックを行なう機関が必要
(貸与された完成平面図のデータ内容に不備があった)
(チェックシステムではレイヤ分類のチェックはされない)
(レイヤ分類だけでなく、図面の内容もチェックすべき)

◆データ形式がP21しか認められていないのに、なぜ発注図はDWGなのか

◆道路工事完成図とMICHIは融合できないのか

◆工事発注時からKPを使えないものか

◆測量・調査・設計・工事・維持・管理、全てのフェーズでの統一仕様に

○各開建ごとの独自仕様、監督員によって異なる要求などにより、完成図の品質にばらつきが出ている。
全道統一のCADデータとして利用することを考えるのなら、統一データのより詳細な仕様検討が必要か。

○データの品質確保の面からも、データ管理(チェック)機関の設置を望む声が複数ある。
・道路工事完成図とMICHIシステムを融合して欲しい。 ・監督でのチェック(要求事項)が人によりことなり、何度も修正、チェックを繰り返す ・レイヤ分類のみならず、図面内容についてのチェックはされているのか(データの化け・禁則文字・使用不可線種など)
・管理課では、現在の管理台帳を移行する上で作成を求めているが、その要求と完成平面図仕様書では大きく異なる。 ・完成図として納品された後、図面が作成要領に沿っているかのチェックはされているか(既存完成図を資料として提供されたが、要領に沿っていない図面があった)
・各開建での仕様の違いや、受注者の違いによる成果品の相違を改善(チェック)する機関が必要ではないか?最終的にデータに統一性がなければ、要領で作成する意味がない。開建ごとに求めるものが違っていたとしても、データは全道統一で無ければ意味がない。
・開発局仕様『その他のレイヤ_分類一覧(案)』が電子成果最終形との前提があるならば、測量→設計→工事の発注一連で統一事項とすべき
・極力社内でレイヤの振り分けについて統一を図ってはいるが、個人ごとに判断がちがうため、個々に分類が違っている
・発注段階から工事測点は使用しないでKPを使って欲しい
・レイヤ分けでチェックすることがないため、大雑把に分類してしまう。(分からないため)
その他の
レイヤ
分類一覧
レイヤ数 ・どのレイヤに入れるか、一覧表の中から探すだけでも時間がかかる ◆総じて「レイヤ数が多すぎる」の意見多数。

アンケート結果によると、
・作成において特に時間を要する工程(上位3位)は
1位 『レイヤ分類』31%
2位 『図面精査』 24%
3位 『現況地形のトレース』13%
ほぼ3割が、レイヤ分類に一番時間がかかると回答。

・その他のレイヤ_分類一覧(案)での分類作業を
『行なったことがある』 54%
『CAD製図基準(案)への準拠にとどめた』24%
『発注時のままで納めた』 16%
5割は分類の経験があるものの、4割は対応を避けたと回答。

・CAD製図基準(案)でのレイヤ分けと比較すると、作業量は
『1~2割増』 11%
『3~5割増』 41%
『6~10割増』 22%
『2倍以上』 26%
山間部より都市部の方が、また区間が長くなるほど作業量が増す。

・分類を行なって感じたこと(上位3位)は
『レイヤ名が判別しづらい(探しづらい)』 25%
『レイヤ数が多すぎる』 23%
『構造物毎に文字・寸法まで分ける必要ない』23%

○レイヤ分類の負担感は相当なもの。省力化・効率化の観点からも、レイヤ数を削減することは必須事項である。
・ここまでレイヤ数が多いと、データ割り振り後のチェックだけでもかなり時間がかかる
・下のレイヤになるほど探すのに時間がかかる(レイヤ一覧表示のスクロールが大変)
・対象物をどのレイヤに入れるべきかわからない場合が結構多い(特に現況地物に関して)
・意味不明の地物などを、どのレイヤに分類するか判断がつかないことが多く、時間がかかる
・分類する際、レイヤの説明にある以外の線が出てきたときにどのレイヤに分類するかがわからず時間がかかる
・文字や旗上げ、寸法を別レイヤに格納することは理解できるが、レイヤの細分化はここまで必要なのか疑問である
・CAD製図基準(案)のレイヤに準拠するのみだったため具体的には挙げられないが、
リストを見たところ多すぎるため数は減らしてもらいたい。
・レイヤ数がおおいため、格納場所に悩む
・レイヤ分け作業が多大で作業が大変。
・国土交通省と、開発局用でレイヤがことなる(分類数)ため、チェックシステム(国土交通省)と、開発局用と2度手間が生じる
その他の
レイヤ
分類一覧
レイヤの統合・
廃止
・占用物は旗揚げやテキスト等を一緒にしてもよいと思う ・C-BMK-SRVR-TRCExnnは不要。基準点をトレースしても座標が無ければ意味がないと思う ・各STR毎のDIMとHTXTは、KPなどを流用することもあり一緒でよいのではないか?水路の最後に桝がある場合などはHTXTとDIMが混在する旗揚げになってしまう ◆トレースすべきでないものはTRCExnnを設けないようにすべき

○基準点・平面線形・幅杭などは、混乱を防ぐためにTRCExnnを削除する。


◆道路施設を、機能別にある程度まとめたほうが良い

○施設種類ごとに分類するとレイヤ数は際限なく増加する。機能ごとにもっと大きな括りにするのが良い。


◆占用物を細分化する必要はない

○占用物は、資料から管理元を判断できないものも多い。判断不能なものを一括格納できるレイヤの周知が必要。


◆施設ごとに文字や寸法を別レイヤにする必要はない

○文字・旗上げを別レイヤにすることは、機能的ではない半面、利用時に便利なことも多い。これに関しては慎重に検討する必要あり。
・構造物、占用物等のレイヤー分類が多いので統一してほしい。 ・STRC(交通安全施設1)とSTRD(交通安全施設2)の区別は必要ない(同意見+1)
・STRL(ボックスカルバート)は必要ないのでは?STRG(道路横断施設)に含めてもよいのでは(同意見+1)
・STRJ(橋脚)はSTR1(橋梁)に含めてよいのでは?
・STRJ(橋脚)とSTR3(橋梁)は同じレイヤでよい
・計画構造物にそれぞれTXT、HTEXT、FRAM等があり一緒にしてもいいのでは
・STRO(自営柱)、STRP(街路灯)、STRQ(道路標識)は同じレイヤでよいのでは?
・占用物については、地下埋設物で1レイヤ、地上占用物で1レイヤ、ではだめ?
レイヤの標準色 ・黄色はカラー印刷すると見づらい。 ・青と明青は見づらいので変更が必要では? ◆極端に薄い色や暗い色は印刷時に見づらい
◆類似施設を同色にすると、色でのレイヤ識別ができない

○黄色などの薄い色は、カラー印刷するとほとんど見えない。
CAD製図基準(案)や全国版の作成要領でも指定されている色を変更するのは不可能なので、印刷時の設定で会費してもらうよりないが、その他のレイヤの指定色については再度検討も考慮すべき。
・淡い色(たとえば黄色)などの色が分かりにくいので変えてほしい。 ・類似施設の色が同色で設定されると、色の識別によるレイヤ確認がしづらい
・STR(車道幅員線)と、STR9(歩道)の線は非常に近い位置にあるため、別々の色のほうがよいのでは?
占用物 ・電柱や信号機が別工事で移設となり、位置の把握に苦労した ・図面上で開発局管理の電柱・街灯と判断できるものは少ない。同じく占用物全般も、図面上で管理元が判断できないものが多い。管理元別に分類する必要があるのか? ・占用物のレイヤまで含めるとレイヤ数が膨大になり手に負えなくなる ◆図面や資料だけで占用物を分類するのは困難
◆占用物の分類には、さらに詳しい資料が必要

○占用物の台帳を資料として貸与しない限り、一覧で示すような詳細な分類は出来ないと思われる。
現時点でどこまでの分類が必要なのか、再度検討の余地あり。
・農業関連施設は、地形データと重なっているなどで判別しづらかった ・地下埋設物、特に他管理(NTT,水道等)に関しては、途中で線が切れていたり、施設区分できないものもあり、中途半端になるのは必至である ・図面だけでは開発局の持ち物なのかNTTなのか等が判別できず占用物レイヤはいまだに使用していない
・発注図面に記号の凡例が無いことがあるため、その記号がなにか判別できない場合がある。特にケーブル関係 ・道路占用物については、わかりやすい資料があればと思う
・貸与資料にすべて記載されているわけではない。記載のない施設についても施工業者自らが詳細調査を行なう必要性があるのか判断願いたい ・既存のものか、追加されているものかの判断がしにくい
・マンホール等、何の関連施設か判別できない図面が多い
・占用物については、詳細な図面等の資料がないと、ここまでのレイヤ分類はできないと思う
その他 ・施工に関してはレイヤ分けは全く必要ない。 ・データ不備 / 資料不備 / 作成要領更新への対応追従ロス
・すべての工程において時間がかかる。 ・北海道開発局だけ特別な仕様を作るのはいかがなものか?
・道路センターライン(区画線)は中央でよいが、外側線でも区画線同様中央で記載するのはおかしい(車線区分の内側にすべき)。→全国版の作成要領に対する意見